日曜の午前11:30を回らない頃、6個入りパックの卵をそのまま片手に、もう片方にアイスコーヒーを持って中年の男性が席についた。このような飾り気のない人間を見ると明るく陽気な感じがする。夏が終わり、夜は肌寒い日が増えてくるにつれ生活に窮屈さを感じるようになってくる。
約1年前の夏、芸人の卵とおもわしき男性が、相方かマネージャーとおもわしき男性に謝っていた。どうやら家賃が間に合わないだとか、この間のネタはウケなかったとか、夢追い人の話を無料で聞けるなんて、あぁありがたいと他人事として捉える精神疾患真っ最中の女がいるわけである。
その街ごとにカラーがあり、ここ、南阿佐ヶ谷は荻窪と阿佐ヶ谷の中間にあり、東高円寺から隣の駅というのも相まって、みながそれぞれ自由に過ごしているのでとても心地よい。これが純喫茶だったら恰好がつくのだろうが、純喫茶は店主の目があるし、最近のレトロブームとやらで飾らなければならない気がしてなんだか緊張してしまうのだ。

