朝起きたら快晴で 久しぶりにみた まるで夏みたいな青い空が思考を停止させようとする 抑圧される程に深いところへ歩いてしまう カーテン脇にぶら下げたドライフラワーと青い空に合理性を見出せない と仮説を立てて ドライフラワーをどこかへ逃避させるか 捨てるかしたくなる 私にはまだ早い 難しい計算ドリルを渡されて 大丈夫解ける保証する とメモが挟まっているのを確認した 床に無造作に転がっている栄養ドリンク でもそれは床に転がってるように見えるだけで 事実は違う 

また早朝に起きた 部屋に人間は私以外存在しておらず 猫しかいない 黙りこくってお外を見ている 生きているのが分かる 深夜 雨など降っていないはずなのに 日の光が植物の葉に反射して 濡れたように見える カーテンの光を開けてうんざりするくらいに明るくもなければ 暗くもない 人が静かに鼓動しはじめている 早朝の次には朝がやってくる 人々が慌ただしく動き回って それぞれの顔が上下に左右に揺れる満員電車が重そうに だけど軽率そうに扱われながら今日も走ってる どこの誰かもわからない人間に囲まれて平気な顔をしてる人間に紛れ込んで仮面をつけてる人間を見つけてはお酒を飲む 小さなお猪口に口をつけて飲むと ゆっくりと濡れる口が より一層塞がれるかもしれない可能性を残しながら 曖昧な注文をする お酒の味など分かっていないのに お酒の知識だけついていくギャップを感じられずに悠々と歩いているのを薄々と感じて謙遜

じょうきげん という にほんしゅ がおいしいらしいです

早朝は若干 異空間の様な神聖さがあるような気がする いつだって冷たい 急に驚かされて 神経がビクッとなるあの感じにとても似ている 素肌と毛布が触れ合う程に 異空間へ連れて行ってくれると 何処かで信じてる ナルシスト という言葉を上手く咀嚼出来ずにまごまごしてる お口にチョコレートやケーキ ハンバーグ お寿司 でも何かが違う サプリメント 違う 違う違うと言いながら食べ物が溢れる口が滑稽に思えてきてしまったので 鉄でも喰ってやろうか と 血の味のする無機物を意識的に口に放り込む 胃の中に溜まる鉄屑が重なっていく程に 数量的な細胞が血液内を回ることになる あまりにも新鮮なそれは 早朝のような神聖さを持ち合わせている 馬鹿で強いと言われた者は 早朝 死んだような顔をして氷水のような冷たい風を惹きつけてしまう能力を 死んだ子猫を撫でるように ゆっくりと冷たい手で撫でている そこに涙など存在しない

シュワルツコフのオイルトリートメントを先日購入した。ワインレッドがかったブラウンとマット感あるゴールドのボトルが重厚感を醸し出している。ドイツ製というのも運命を感じてもいいよ、と見下されてる気分でちょっと嬉しい。それにしても道なりにあるなんの変哲も無い薬局で、可愛らしさを演出してるピンク色のパッケージや、高級感漂わせている艶感のあるゴールドのパッケージが、女性用の髪の為の商品として身を屈めたり、また気取っている様に見える中、このシュワルツコフのトリートメントだけ知的な顔をして品よくどっしりと構えていたので私はそれに従った。ただ呼吸がしやすいところへと身体を任せてバスから降りた(赤坂見附だったと思う)ビルが立ち並ぶ夜の道は、卑猥でも煌びやかでも暗くもなかったと思う。新しいヒールの為、脚が痛くなりヒールを脱ぎ歩く道が、少しだけ気持ちが良かった。足ツボみたーい と1人で呟いてみたのは、誰かに笑って欲しかったからだと自分を神様の様に扱う。同じところをぐるぐる回ってしまうのは方向音痴だからだと結論付けられる気がしたが、他の可能性も考えられるから断定するのは愚かな事かもしれない、と、その様なことを永遠とリピートするのに飽き飽きしながら飲む、温かい紅茶と唾液を一緒に飲み込むと、悪霊に頭を撫でられてる気分になる。

憂鬱 という文字がダークサイドを醸し出し 英語表記にしてdark sideにしたくなる程に唆られる 気怠くも夜通し重なり合った身体のような快感を味わってしまって その快楽を追求すると酷く滑稽に見え 生命力の塊のゴキブリと同類にされる 同類だと受け止めつつも 何処かで同類にした人間を殺している 家から一歩も出ないで 欲だけが膨れ上がった人間と 家から一歩も出ないで 欲が消滅した人間の どちらが美しいかと計るのは愚かな事だと承知しつつも 非常に曖昧な学問である 芸術 に救いを求めて比較したがる

わたしがほんとうにたいせつな本は 森博嗣でもなく ヒトラーでも岩波文庫でもなく よしもとばななのキッチンであることを知りながら その名前を外にだしていないだけなのです ほんとうは 誰よりも誰よりも 普通の女の子であることを 心の奥底で知ってしまっている気がします でも それを毎日の生活で たいせつに たいせつに しながら進むと たくさんの砲弾が 飛んでくるように感じます ほんとうのやさしさ は やさしさだけではない といいますけれど きっとそれを言った人の ほんとうのやさしさ は ほんとうのやさしさ じゃないんだよ と 思ってしまいます ほんとうのやさしさ は ほんとうに やさしさ だけだよ 金に群がる女の子を騙して一般人を見下している そして しかしながら 少なくとも一般人よりは相当な額のお金を稼いで結果を出している あの男の人が 立体的で複雑 かつ高度な脳構造をシンプルに披露してたのに 私が 女は容姿 と同意を求めたら 今までの高度な脳構造を捨てたかのように急に 女は優しさ と言ったのを思い出した  

 

 

外で雨が降っている 今日は雨が降る と言われておけば 前もって心の準備ができていたのだろう とぽっつり心にまた隙間風が通る 出来事 なんて天気のように 変えられないものだと思う そういうと 人は ネガティブになるな と言うかもしれない いやいやポジティブである などとどこかの哲学者は言うかもしれない あとは 無責任だ と言う人がたくさんいるだろう 天気予報という頭の良いものがこの世の中にはあって 頭の良い人達が 明日の天気を予測してくれる 頭の良い人達はすごいんです だって予測した明日の天気が 毎回ちゃんと当たるんだもの でもほんとうにそうなのかしら 自然現象やら科学的視点やらから推測された仮定の天気を みんなが当たり前のように信頼し そこに不可能の可能性を見出すことをしない 希望 は起こりうる可能性のあるものにしか抱かない だから希望というものは 可能の感覚 と どっかの本にあった 神様はどうやら 希望というものに対して寛容であるらしいので そう考えると ただ単に 晴れという可能な感覚が 希望が 神様によって叶えられているだけなのではないだろうか とかむずかしいことを考えてしまってる自分に おどろく むずかしいことはわからない わたしはただ ふつうのおんなのこ であることをかくしてるだけなんです 雨の音を聞いてかなしくなる 部屋が真っ暗で少し心細くなる 布団がふわふわですこし あたたかくなる チョコが食べたい なんか甘いものが食べたい すきなひとがほしい 楽しいお友達と一緒におはなししたい かわいくなりたい ほしいものはほしい。わたしは 普通の女の子よりは 普通じゃないけれど でも 本当のわたしはみんながいうほどじゃないの わたしは普通の女の子にしかなれない 普通が1番 と言うけれど そんなのいやだよ だってわたしはふつうのおんなのこだから。