また早朝に起きた 部屋に人間は私以外存在しておらず 猫しかいない 黙りこくってお外を見ている 生きているのが分かる 深夜 雨など降っていないはずなのに 日の光が植物の葉に反射して 濡れたように見える カーテンの光を開けてうんざりするくらいに明るくもなければ 暗くもない 人が静かに鼓動しはじめている 早朝の次には朝がやってくる 人々が慌ただしく動き回って それぞれの顔が上下に左右に揺れる満員電車が重そうに だけど軽率そうに扱われながら今日も走ってる どこの誰かもわからない人間に囲まれて平気な顔をしてる人間に紛れ込んで仮面をつけてる人間を見つけてはお酒を飲む 小さなお猪口に口をつけて飲むと ゆっくりと濡れる口が より一層塞がれるかもしれない可能性を残しながら 曖昧な注文をする お酒の味など分かっていないのに お酒の知識だけついていくギャップを感じられずに悠々と歩いているのを薄々と感じて謙遜

じょうきげん という にほんしゅ がおいしいらしいです